データ分析の教材でよく紹介されているデータ分析手法を実行しても、結果にがっかりされた話

先日たまたま以下の記事を目にしました。 数億円かけたデータ分析でわかったのは、アホでも知ってる常識だった! | DX沼からの脱出大作戦 | ダイヤモンド・オンライン なかなかセンセーショナルなタイトルです。 以下はタイトルに関連する箇所の抜粋です。 …

戦略と戦術とデータ分析

戦略と戦術 まず、戦略と戦術について説明します。 戦略・・・目標達成のためのおおまかな方針 戦術・・・具体的な方法やアクションプラン 例えば、あなたが田舎の高校生だとして、将来都会の大企業で働きたいという目標を持っていたとします。 そこで例えば…

問題発見のスキル

ハーバードビジネスレビューの記事で紹介されていたとある事例を元に、「問題発見のスキル」について検討してみましょう。 データサイエンティストが磨くべき4つのスキル 幅広い役割に対応するために | データ経営|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー …

神は細部に宿る

データに関わる仕事をされている方は、当然ながらデータに触れる機会は日々あると思います。 しかし、その多くは「そのとき担当する業務に関するデータだけ」ということはないでしょうか。 例えば、売上が急に下がったり逆に上がったりするとその原因を調べ…

分析する必要のないデータ

今やプロダクトやサービスはオンライン化がどんどん進み、取得可能なログデータもどんどん増えつつあります。 それに伴い、各機能の利用状況、利用頻度、利用傾向など様々なものが可視化できるようになり、多くのレポートが開発されています。 しかし、それ…

データドリブンという言葉の誤解

データドリブンについての誤解 データドリブンとは、「勘や経験ではなく、データを元にビジネス上の意思決定や判断を行うこと」と言われています。 データドリブンの目的は、「より良い」意思決定を行うためです。 より良い意思決定を行うためには、勘や経験…

データアナリストで高年収になるには

市場調査のために、データアナリストの求人情報を時々見ています。 一昔前と比べると、データアナリストの求人自体は増えてきているように感じます。 待遇としても、以下のサイトによると平均年収700万弱とのことですので、それほど悪くはないようです。 xn-…

データ分析職のアンマッチ採用を避ける方法

業界内では、データ分析職のアンマッチ採用が結構発生しているのではないかと思われます。 昔も今も転職エージェントから明らかに経験や要望と異なる求人を紹介されることはよくありますし、私が求人側の時にも明らかに募集要件と異なるバックグラウンドの方…

「データ活用の基本」というテーマで勉強会を実施したよ

先日、勤めている会社にて「データ活用の基本」というテーマで社内勉強会を実施しました。 自分のミッションとして、社内のデータ活用を進めるというのもあるのです。 ちなみに勉強会の対象は全社員です。 とはいえ、参加は任意で興味ある人だけ聞きに来てね…

データ分析をどこまで行うかのケーススタディ

データ分析は正解がありそうで、実はそうでもない業務です。 データの集計や統計処理に限れば、正解といえるものはあります。 しかし、どのデータをどの手法を使ってどのように分析するかは、人によります。 データの解釈も何と比較するかで変わってくる可能…

成長産業におけるデータ分析

前回のブログ記事では、衰退産業におけるデータ分析について考えてみました。 ということで、今度は逆に成長産業におけるデータ分析について考えてみたいと思います。 今だと、AIやデジタル技術を用いた分野などが想像しやすいのかもしれません。 実際にその…

衰退産業におけるデータ分析

現状および将来的に市場が縮小してゆき、売上が下がっていく業界があります。 斜陽産業とも呼ばれたりします。 例としてよく挙げられるのは出版・書店・ブライダル・アパレル・テレビなどの業界のようです。 このような業界においては、今後どのような戦略が…

「解像度を上げる」の落とし穴

少し前から「解像度を上げる」とか「解像度を高める」という言葉をよく耳にするようになりました。 特に顧客理解の場面で使われることが多いようです。 ざっくりいうと顧客理解が粗くあいまいだと解像度が低くて、顧客を細かく具体的に理解できていれば解像…

産休・育休中の学び直しについてデータを使って考えてみる(続き)

先日書いたブログ記事について、私の分析の甘い点についてのご指摘とアドバイスを頂きましたので、そちらについて追加で記事を書いてみたいと思います。 custle.hatenablog.com 育児に費やす時間のところです。 またちなみにですが、6歳未満の子供を持つ夫婦…

産休・育休中の学び直しについてデータを使って考えてみる

岸田首相の国会答弁がSNSで炎上しているようです。 岸田文雄首相が27日の参院本会議で、賃金上昇やキャリアアップに向け、産休・育休中のリスキリング(学び直し)を「後押しする」と答弁した。 これに対し、SNS(ネット交流サービス)では「育児してない人…

KPI設計はデータ活用の基本でもある

最近データ活用について改めて色々考えているのですが、データ活用がうまく進められないのは、「そもそも適切なKPI設計ができていない」というのが大きな原因ではないかと思うようになりました。 なぜそう思うようになったのかというと、あちこちでデータ活…

弁当の前で立ち止まって何を思ふ

弁当売り場の客の行動分析 埼玉や群馬に展開しているスーパーのベルクではAIカメラを使って顧客の行動分析を実施されています。 www.itmedia.co.jp 上記記事では、我孫子店で行われた実証実験が紹介されていました。 我孫子店は「お弁当エリア」に2台のカメ…

人事データの分析

退職者予測分析 人事データを使った分析の例として、退職者予測分析というものがあります。 少しググるとこれをサービスとして提供している企業も結構あるみたいです。 退職者予測分析は、現在在籍中の社員が数か月後に退職してしまうかどうかを予測するもの…

データ分析の向き不向き

NECの新人データサイエンティストの方々が、野菜の値動きに関して分析されていました。 jpn.nec.com オープンデータを使って、野菜の値動きと相関の高い指数は何か?を色々調べられています。 単に相関状況はこうでした、で終わるのではなく、なぜそのような…

国の自殺対策についてデータで考えてみる

www.sankei.com 上記の記事がネットでちょっと話題になってるみたいです。 記事の内容は以下にて紹介いたします。 政府は14日、国の自殺対策の指針となる新たな自殺総合対策大綱を閣議決定した。 新型コロナウイルスの影響による生活環境の変化を踏まえ、…

少年ジャンプ+のデータ分析

「少年ジャンプ+」では、様々なデータをマンガ作りに活用されているそうです。 ジャンプルーキー!のサイトに「少年ジャンプ+」のデータ担当の方のインタビュー記事が掲載されていました。 rookie.shonenjump.com 上記の記事では、マンガの1ページごとの読…

データ分析で見つけるべきもの

最近、探索型のデータ分析をしていて改めて感じたことがあります。 特に明確な目的なくあれこれ分析していても、意外な結果なんてものはそう滅多に見つからなくて、ごく当たり前の結果が出てくることがほとんどです。 たまに自分が気づいてなかった事実や、…

データを使った意思決定のやり方

データ分析は意思決定につなげてこそ意味がある。 そんなことを言う人も多いかもしれません。 しかし、データがあればはたしてそれだけで意思決定できるのでしょうか。 例えば、施策Aと施策Bどちらを実施すべきか? あるデータアナリストは、各施策の過去実…

筋の良い仮説を立てられるようになる方法

みなさんはランチに何を食べるか悩んだことはないでしょうか? そういう場合はたいてい思いつく選択肢も少なくて、結局いつもよく行くお店やよくたのむメニューに落ち着いたりしないでしょうか? いつものお店の定番のメニューであれば、後で美味しくなかっ…

これからのランドセルは「背負う」ではなく「運ぶ」?

データ分析をする際に、注意すべき事項のひとつに「バイアス」というものがあります。 バイアスは偏りのことですが、データ分析においては分析するデータが偏っている、分析対象が偏っている、解釈が偏っている、などです。 バイアスがかかると客観的な正し…

北海道と沖縄の子供の学力はなぜ他県より低いのか?

Quoraにて、データ分析目線で気になるQAがあったので紹介します。 北海道と沖縄の学力は他県より悪いそうですが、なぜ二つの県は学力が低いのでしょうか? - Quora まずそもそも北海道と沖縄の子供の学力が他県より悪いというのは事実なのか?について。 質…

豊かで幸せな人生100年時代に向けた、恋愛の役割は何か

表題のレポートがニュースで取り上げられてるのを見ました。 ニュースでは、恋愛教育に「壁ドン」を組み込む(下記スライド)という提案について議論されていました。 このレポートは内閣府の男女共同参画局で実施された「人生100年時代の結婚と家族に関する…

マクドナルドでサラダは売れないのか?

マクドナルドでサラダは売れない? 巷のマーケティング関連のブログなどで今でも時々見かけるのですが、昔のマックではアンケートをとるとヘルシーなメニューやサラダを求める声が上がり、それに応える形でサラダマックを導入したものの全く売れずに失敗だっ…

フリーランスの時にどんな仕事をしていたかと今後の展望を少し語ってみる

私は昨年までフリーランスのデータ分析コンサルタントをしていました。(というか今も一応継続中ですが。。。) 私の場合は積極的にバリバリ仕事をしたいというわけではなかったので、フルタイムの業務委託を受けるということはせずに、単発の仕事を時々受け…

データアナリストの今後のキャリアを考えてみる(2021年12月)

以前も同様のタイトルの記事を書きましたが、年末の休みの際に改めて色々考えたので、アップデート版を書こうと思います。 40代以降の生き方 自分自身40代になって、この先10年、20年、ひょっとすると定年が延長されて30年先以降、どうしていくかを最近悩ん…