優秀なデータアナリストとは

優秀なデータアナリストの条件


世の中の全てのデータアナリストに当てはまるわけではありませんが、とりあえず独断と偏見でなるべくそれっぽい基本的な条件を挙げてみました。


・事業における統計知識を元にしたデータ分析のノウハウがある

・どのような人にもわかりやすくデータ分析の進め方と結果を伝えられる

・自らデータ分析を行うことのできるデータハンドリングスキルを持つ


事業における統計知識を元にしたデータ分析のノウハウがある


例えば私のところではマーケティング関連の領域でデータ分析を行っているので、「施策の効果検証およびその設計」と「KPIの設計とモニタリング」がきちんとできることが非常に重要な要件です。


「統計知識を元にした」という箇所は大仰に聞こえるかもしれませんが、対照実験(A/Bテスト)が正しくできることは必須です。因果推論は歓迎条件ですね。


一部のデータでA/Bテストを実施した際、AとBであまり差がない結果のときに、それが誤差なのか有意な差なのかは判別できるように検定の知識も欲しいところです。


ほかにも顧客セグメントを作成する場合に、どのようなビジネス目的の際にどのようなデータを使うかも結構肝で、それによってノウハウとして評価できるか単にありもののデータでクラスタ分析を回しただけと評価されるかなどもノウハウの判別としてはポイントです。


どのような人にもわかりやすくデータ分析の進め方と結果を伝えられる


これはいわゆるコミュニケーション力とも呼ばれるスキルの一つかと思いますが、専門性の高い知識を持つ人には苦手な人が時々います。


そうした人は、他者も同じ知識を持っていると錯覚?してしまうせいか、平気で専門用語を会話や報告書等にバンバン含めてしまい、周りに全然話が伝わらないということが頻繁に起こります。


おそらく、それまでの周りの環境が同じような知識を持つ人々ばかりだったためかと思いますが、そうでない環境においても柔軟に対応する意識や経験がないと厳しいかと思います。


優秀な人ほどプレゼンや報告も上手いし、伝える内容もシンプルでわかりやすいと感じることが多いです。多様な聴衆に対するプレゼンや報告の経験が豊富な人、あとは自分よりも知識のない人にうまくレクチャーして育成した経験のある人などは、高く評価されると思います。


自らデータ分析を行うことのできるデータハンドリングスキルを持つ


SQLPythonなどのデータ処理言語を自由に使いこなせるスキルが代表的なものですが、それだけではありません。詳しくは下記で紹介していますので宜しければこちらもご参考まで。


custle.hatenablog.com


自分でデータハンドリングできない人は厳しいでしょうね。エクセルやBIツール等でしかデータを触れないという人は、そのツールでできることの範囲でしかデータハンドリングできないので制約を受けます。またあらかじめそのツールで扱えるデータか、あるいはそのツールにインプットするデータを誰かに準備してもらわないといけないので、業務スピードも格段に落ちます。


それを補って余るほど、データハンドリング以外の2つのスキルが高い人は別ですが、その2つのスキルが高い人は大体データハンドリングも経験があってできる人が多い気がします。


ちなみに企業ごとに分析環境が異なるので求められるデータ処理言語も異なるのが一般的ですが、仮にその企業で求められる言語の経験がなくても何らかの言語の素養がある方であれば、別の言語の習得も早く、また意欲もあるので特に問題なさそうです。


なおデータアナリストであれば、DWHに直接アクセスして作業するのが早いので、どちらかといえばPythonよりSQLの方が必要要件として求められることが多いようです。


優秀なデータアナリストとは


上記3つの条件は優秀なデータアナリストの基本要件として独断と偏見で上げてみたものですが、企業やチームによって、またポジションによって、上記以外にも様々なスキルや条件が求められることと思います。


そのため、優秀なデータアナリストのタイプも少しずつ異なってくることでしょう。


またデータアナリストは、マーケター、プランナー、コンサルタント、営業、マネージャー職、エンジニア等と一緒に仕事することも多く、彼らの業務に関わる機会も多いので、そちらに興味を持った人はデータ分析という強みもあるため、そちらの職種に転職しやすい職業でもあります。


データアナリストとしてある程度やりたい業務経験を積んで満足したという人は、次のキャリアとしてそうした関連職に転職する人もちらほら見かけます。(社内異動も含めて)


あるいは、新たなビジネス課題やデータを求めて、業種・業界を渡り歩いていくなんて人もいることでしょう。


やはり総じていえるのは、いかにデータを活用して多種多様なビジネス課題を解決できるかということを重視して、実際に解決してきた、あるいは解決に貢献してきたという経験が豊富な人ほど優秀なデータアナリストと言えるのかもしれません。