年収2000万円のデータサイエンティスト

年収1000万円のデータサイエンティスト


数年前からデータサイエンティストという職業に注目が集まり、需要に対して供給が足りていないことから高給が期待できるとの話があちこちで叫ばれています。


大手IT企業では、データサイエンティスト等を含む高度IT人材に対する報酬を、通常の給与体系とは別に定めて最大数千万円まで支払う制度を導入することも発表されています。


そうした気運を受けて、最近東大生の間でもデータサイエンティストが人気職業になっているようです。


https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2001/14/news038.html


上記の記事ではタイトルにもあるように、新卒でも年収1000万円が期待できる企業が増えているようです。


フリーランスであれば月に150万円ほどの単価の案件もあるとのことなので、年収換算では2000万円弱に到達できるようです。


一応相当な知的レベルとビジネスセンスも求められるのでハードルは高いという注意喚起もなされています。


私が就職活動をしていたころは、今のデータサイエンティストと同じような感じで、当時の高給取りの代名詞であった外資系コンサルや外資系金融に高学歴の学生が殺到していたので、いつの世も似たような風潮だなあと感じます。


ただ当時の外資コンサルや外資金融は企業数も多くなく募集人数も少数だったためかなり狭き門だったのですが、今のデータサイエンティストはあちこちで需要の声が上がっているので、頑張ればなんとかなるんじゃないか感を持つ学生も当時よりは多くいるのかもしれません。


ところで日本の企業の求人募集では、一般社員や管理職クラスで年収2000万円以上の案件はほとんど見かけないのではないでしょうか。給与幅の上限値も、高くとも2000万円までとされていたりすると思います。


これは2000万円を超えると確定申告が必要となるため、一般的な会社員であればおおよそこれくらいが上限とみなされているからではないかと推測します。あるいは、年収2000万円を超えているのは日本企業では主に役員や経営者なので、そことの一応の線引きをしたいのかもしれませんね。(日本企業の経営者の中には、社長や役員よりも給与の多い社員はけしからん!という考えの人も未だに存在しています)


※ちなみに今年(2020年)から税制改正で850万円以上の会社員も増税になるため、~850万円までという求人の数も増えているように感じます。


ということで、外資系企業やフリーランスを除いた場合、データサイエンティストとして仮に新卒で1000万円をもらえる企業に就職できたとしても、役員以上に出世できるようになるまでは昇給しても天井は2000万円くらいまでという可能性が高いのかもしれません。


※当然役員に出世することも狭き門なので、ほとんど給料が上がらずに頭打ちになってしまう可能性の方が高いのでしょうけど。


といっても、世の中の平均年収が400万円ほどと考えると年収1000万円は十分に高給です。これで十分満足という方も多いでしょう。


年収2000万円のデータサイエンティスト


中にはもっと稼ぎたいという人もいるでしょうが、前述の通り年収2000万円以上はさらにハードルが高くなります。


フリーランスでも2000万円以上となると、月170万円以上の単価の案件をこなす必要があります。なお税金や社会保険等を考慮して会社員と同水準の手取りとなるともう少し高単価が必要です。


そうした高単価案件は今のところは数は少なく非常に狭き門のようです。


※ただしエージェント会社経由ではなく、個人の伝手や業界ネームバリュー等で案件獲得できればより高単価も意外とあっさり獲得できるかもしれません


では年収2000万円を超えるにはどうすれば良いのか?


データサイエンティストとして高スキルになるとしても、一人での生産性には限界があるので(難易度も高いので)、複数名で稼ぐというのが現実的な路線ではないかと思います。


知り合いにデータ分析系人材を集めて多数のクライアント企業のデータ分析関連業務を業務委託契約でこなしている会社を経営している人が数名います。


仮に一人月100万円で契約し、うち半分は会社の取り分とすると、10人いれば年間で6000万円になります。20人いれば年間1.2億円です。固定費がたくさんかかるビジネスでもないので社長の取り分(役員報酬)を高く設定することも可能でしょう。


またデータ分析関連のソフトウェアの代理店をやってる人もいます。


こちらはデータサイエンティストというよりは、そうした領域に詳しいセールスやコンサルタントを集めてソフトウェアを販売し、マージンを得ます。


こちらもセールスの数を増やせばそれに応じて売上も伸びるので、高い年商が期待できます。


まあこれらの人たちはデータサイエンティストというよりも経営者な側面の方が強いので、年収2000万円のデータサイエンティストといって良いのかは微妙かもしれませんが。


あとは、WebサービスECサイトを運営する企業と売上に応じて報酬を受け取れるインセンティブ契約を結んでグロースハック的な仕事をするデータサイエンティストも高報酬が期待できると思います。残念ながら私の知り合いにはいないので実情はわかりませんが、コンサル企業ではそうした案件もあるそうです。もし個人でやれるならアフィリエイターのように腕一本で売上をスケールさせることもできるかもしれません。


高年収を目指す場合は、どこかでサラリーマン的なキャリアから独立や経営者的なキャリアにシフトするのが一般的なのではないかと思います。


とはいえデータ分析(に限らずビジネス一般)は、年収だけなくやりがいや社会貢献などといったモチベーションもあるので、そちらの観点を追求した結果、年収も自然とついてきたというのが理想なのかもしれませんね。高年収の人ほど幸福度も高いというわけでもないようですし。



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