データアナリストにとってのやりがいとは

ビジネスマンなら誰しも仕事にやりがいを求めているのではないかと思います。


やりがいを感じられるとモチベーションも上がります。思考や行動もポジティブになります。また結果につながれば待遇や給与にも好影響をもたらす場合があります。


ではどうすればやりがいを得られるのでしょうか。


そもそもやりがいとは一定のハードルを越えた際にそれを自己あるいは他者からの評価によって実感することです。


ありがとうと感謝された、自分が成長できたと感じた、大きな結果を出すことができたなどの場面は正にやりがいを感じる瞬間だと思います。


さて、そうしたやりがいを得るためにはそれなりのハードルを越える必要があります。低いハードルであればなかなか自分や他者からの評価にはつながりにくいでしょう。


そのために自己研鑽やスキルアップが必要になります。


そこで新卒や若手のビジネスマンはまずはとにかくスキルアップできる環境を求める傾向が強いのではないでしょうか。


そしてある程度経験を積みスキルを身に着けてきた中堅になってくると、どのような種類のやりがいを重視するかタイプが分かれてきます。


ざっくり分類すると、高い評価を得たいか安定的に評価を得たいか、また他者からの評価か自己評価かどちらを重視するかで分けられるでしょうか。


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高評価×他者評価重視


こちらはコンサルタントタイプと思われます。クライアントの課題を解決したり、彼らに実利のあるメリットをもたらすことによって評価されることを好みます。


彼らはクライアントやその関係者から目の前で感謝や労いの言葉をたくさんもらえたり、上司や会社からの評価も上がって自らのリターンにつながるなど直接的かつ明解な評価を得ることでやりがいを感じます。


当然ながら成果の大小によって評価の大小も変わります。高い評価を得て多くのリターンにつなげたいとか直接的でわかりやすい評価を得たいという人はこのタイプでしょう。


安定評価×自己評価重視


こちらは高い評価を目指すというよりも、こつこつと評価を重ねていくことにやりがいを感じるタイプです。


日々の自己研鑽や目の前の課題をひとつひとつこなしていくことで経験を積み、自身の成長を実感したり経験値が上がっていくことに、よりやりがいを感じます。


こちらは技術者に多くみられるタイプかと思います。「継続は力なり」という言葉が好きな人が多そうです。



高評価×自己評価重視


こちらも他者よりも自己評価を重視するという点で技術者と似ていますが、非常に高い評価を得たいという点が異なります。おおげさにいうと、まだ世の中にないものを生み出したいとか、世紀の大発見をしたい、歴史に名前を残したいなどを目指して己を奮い立たせるタイプです。あえていえば、学者や研究者タイプとなるでしょうか。


安定評価×他者評価重視


最後はマネージャータイプです。彼らは個人としての仕事で大きな結果を出すとか自己の成長にこだわるなどよりも、小さなことでもチームに貢献することで周りの関係者などから評価・重用されることにやりがいを感じるタイプです。野球でいえばホームランを打って目立ちたいというよりも、チームの勝率を上げるためにバントや四球も厭わないイメージでしょうか。


このタイプは着実に結果を出して評価を積み重ねていきたいので、他のタイプよりもミスに過敏に反応しやすいかもしれません。しかしその分失敗が少なく信頼感を蓄積していくことができればやりがいや満足感も醸成されていくことでしょう。



それぞれのタイプを先ほどの分類図に貼ってみたものが下記となります。


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データアナリストにはいずれのタイプも存在します。


データ分析によってクライアントの課題解決や意思決定の支援をしたいコンサルタイプも、各ステークホルダーの縁の下の力持ちとなるような技術者タイプも、新たなアルゴリズムを開発したり予測精度の追求に力を注ぐ研究者タイプも、そして多数のデータアナリストを取りまとめてチームを運営するマネージャタイプもいます。


なお、こうした分け方は一例なので、さらに細かく分けたり別の分け方もできるでしょうが、みな何がしかのやりがいを得られるからこそ、その仕事をしているのだと思います。


もし今仕事にやりがいを感じられなくて環境を変えたいなどと悩んでいたとしても、その前にそもそも自分にとってどのような仕事がやりがいを感じるのかを改めて見直してみることはおすすめです。そして改めて周りを見渡してみると、必ずしも環境を変えなくても自分にとってやりがいを得られる仕事が見つかるかもしれませんよ。


また企業側にとっても、自社のビジネスモデルや各部署・ポジションがどのようなやりがいを重視している人に向いているのか理解することは、採用や育成面で重要です。


さらに企業・組織の成長につなげるためには、各社員のやりがいを充足できるような評価や環境なども合わせて必要になってくるのではないでしょうか。企業の理念やビジョン、コアバリューといった共通の価値観を整えるだけではなかなか十分ではないでしょう。