データ分析の使い道の具体例

少し時間が経ちましたが、前回データ分析の使い道という記事を書いたので、今回はその具体例を色々探してみようと思います。


例えば、プロモーションやブランディング


シンプルにデータを活用するということであれば、自社の顧客数(ユーザ数)や実績、市場ランキングやシェアなどのデータを公開してプロモーションに活かす例が挙げられます。


それらのデータが特にインパクトのあるものであれば顧客の興味を引き付ける効果も高いことでしょう。


またプロダクト等のスペックや効果などをデータで示し、信頼性や性能をアピールすることもよく行われていると思います。


こうした広告はたくさん出すほど効果も上がりますが、当然費用もかかるので適切なバランスも求められます。


そのためにデータ分析が活用されることも多く、過去の広告効果を分析することで、非効率な広告媒体、効率の良い広告媒体、適切な広告媒体の組み合わせなどを見極めて広告費用を最適化していくといったことに取り組んでいるところも多いと思います。


例えば、UXの向上。


ユーザの様々な利用ログを分析することで、使い勝手の良くない機能やインターフェース、あるいはその逆にユーザに人気の機能やサービスなどを判別することができるようになります。


そうした分析をもとに、機能や使い方をよりシンプルにしたり、ユーザが求める情報へのアクセスを簡単にしたり、新たにできることを増やしたり、プッシュ通知や特典の充実などで利用促進を行ったりと、プロダクトやサービスをさらに改善・改良していくことが可能になります。


こうした取り組みは顧客の満足度の向上やさらなる継続利用につながり、結果的に顧客のLTVを増やすことに好影響をもたらすことでしょう。


例えば、戦略策定やポジショニング。


自社が進出しているマーケットのポジショニングをデータで可視化します。


ポジショニングに使用する軸としては、シンプルな例でいうと価格などです。


そこに自社商品や競合商品をマッピングすることで、様々な価格帯にどのような商品があるかが可視化されます。


それを元に、競合のいない価格帯への進出、競合の多い価格帯からの撤退などが考えられたりします。


また価格だけだと単純すぎますが、通常は複数の軸で掛け合わせて分析することも多いと思います。


例えば先ほどの価格に機能性を掛け合わせて分析してみることもできるでしょう。


基本的には機能が多い/良い商品ほど高価格帯にマッピングされると思いますが、そうした商品の共通点を分析したり、アンバランスなポジションがあったりすると、ニーズの高い機能とそうでない機能の判別や値付けの分析に役立つかもしれません。


ほかにも柔軟な発想でポジショニングを分析できる軸を設定できると、意外なホワイトスペースなどが見つかるかもしれません。(データが取得できるかどうかの問題はありますが。)


例えば、コストのリバランス


最近改めてオフィス内外の様々なコスト削減には注目が集まっていると思います。


昨今の情勢からオンライン化やペーパーレスが進み、机や座席・会議室スペース・複合機・各種消耗品・社員の交通費など様々なコストの削減が改めて見直されています。


もちろんオンライン化等に伴うシステム投資など別途かかる費用もあるでしょうから、その費用以上に削減できるとは限りませんが、生産性向上などの面からも取り組まざるを得ない流れでしょう。


ただし一気に色んなものを削減しすぎると、再び情勢が変わったときに足りなくなる恐れもあるので、様子見されているところも多いかもしれません。


しかし現状の様々なリソースの利用状況などがデータで分析できれば、影響の少ないものから少しずつでもあるいは多少余裕を持たせながらでも、コスト削減を進められる可能性はあると思います。


今は色んなサブスクリプションやシェアリングサービスも増えているので、そうしたものも活用するとリソースのリバランスもやりやすくなるかもしれません。


オフィス内だとアナログなものが多くてデータ収集は難しい場合も多いでしょうが、シミュレーションなどからはじめてみて効果がありそうならチャレンジしてみるのも良いかと思います。


昔とある大企業に訪問したときに、オフィスの島ごとに電気の管理がなされていて、電気のスイッチのところに「無駄な電気は使用しないように。1時間でxx円のコスト削減になります」といったようなメッセージが貼られているのを見たことがあります。


あとで聞くと、大きな企業では電気代もばかにならないので、こうした取り組みだけでも年間数千万や数億円といったコスト削減効果が出ていたそうです。ちりも積もれば、という言葉もあるので小さなコストに見えてもあまり無視しないほうがよいのかもしれませんね。


最後に


あまり数は思いつかなかったのですが、実際は私が知らないだけで他にもデータ分析の使い道はたくさんあると思います。


今後も色んな人からお話を聞いたり、ネットのニュースや公開事例などを勉強させてもらったりしながら見聞を広めていきたいところです。