最近、探索型のデータ分析をしていて改めて感じたことがあります。
特に明確な目的なくあれこれ分析していても、意外な結果なんてものはそう滅多に見つからなくて、ごく当たり前の結果が出てくることがほとんどです。
たまに自分が気づいてなかった事実や、面白いなと思う結果が出てくることもありますが、それって「意外な結果」なんだっけ?
そもそも「意外な結果」ってどんなものなんだろう?
それはごく当たり前の結果よりも重要なものなんだろうか?
そうだとすると、それはビジネス的な効果が高いということなのだろうか。
ただ営利企業であれば、既に何らかのビジネス活動をしているはずなので、それよりもさらに高い効果をもたらすものとなると何なのだろうか?
全く新しいビジネスモデルのヒントとかなのか?
あるいは既存ビジネスを大きく成長させる何らかの「裏技」や「ショートカット(抜け道)」のようなものなのか?
もちろんそうしたものが見つかればビジネス上プラスの効果をもたらすのかもしれないけれど、しかしそれは本質的な方向性とは違うような。。。
というか、意外と「当たり前の結果」に対してアクションや打ち手がとれていないということが多い気もしている。
・例えば、競合の商品/サービスの方が利便性が高いならば、そりゃ顧客はそちらに流れるよね。
・例えば、初月無料やプレゼントなどの特典てんこ盛りでサブスクサービスの契約をとっても、元々顧客が大してそのサービスを必要としてなかったら、そりゃ近いうちに解約されるよね。
・例えば、どれだけたくさん広告を打っても、興味のない人に何度も告知していたなら、そりゃ大して効果は上がらないよね。
上記の例のような状態であったとしても、それ自体を改善せずにその状態でも何か大きな結果を出せる「裏技」や「ショートカット」なんてものを探す?
その前に、当たり前の改善に取り組むべきなのではないかと思ってしまう。
ということで、データ分析で明らかになることは、ビジネスとしての王道や当たり前、本質的なことがどこまでできているかであって、逆にいえばそれらを見失っていないかの確認でもあるのではないだろうか、なんて思う。
裏技やショートカットのような「楽に大きな効果を出せるネタ」でないとアクションしないのではなく、やるべきことがやれていないならアクションするという方向になって欲しいところです。
こういった話をして、現場の方ならともかく職責が上位の方にももしスルーされてしまうようならばなかなか厳しいものがあります。
逆に言えば、そういった結果も受け入れて変革できる企業こそ、「データ活用が進んでいる企業」なのかもしれませんね。