データアナリストはカーナビのようなものである

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カメラ兄さんさんによる写真ACからの写真

第一節


企業を車だとすると、データアナリストはカーナビのようなものである。


マーケットの中で、今自分(企業)がどこにいるのかを教えてくれる。


目的地を設定すれば、そこへの適切な行き方を示してくれる。


しかし、カーナビを取り付けるだけで自動的に目的地には到達しない。


車を運転するのは、カーナビではなくドライバーである。


もしドライバーがカーナビのガイドを無視すればどうなるだろうか?


今の自分の場所がわからなくなり、どちらに進めば良いか道に迷ってしまうかもしれない。


本来のルートを外れて、大きく遠回りしてしまうかもしれない。


あるいは違う方向に進んでしまって、目的地にたどり着けなくなってしまうかもしれない。


第二節


企業を車だとすると、データアナリストはカーナビのようなものである。


マーケットの中で、今自分(企業)がどこにいるのかを教えてくれる。


目的地を設定すれば、そこへの適切な行き方を示してくれる。


しかし、カーナビだけで目的地や自分の居場所がわかるわけではない。


カーナビが機能するには地図情報が必要である。


もし、地図情報に不備があればどうなるだろうか?


地図情報がそもそもなかったら、場所や道が判別できなくなってしまう。


地図情報が古かったら、そこにない道やランドマークが見つかって混乱してしまうかもしれない。


地図情報が間違っていたら、目的地とは別の場所や道を選んでしまうかもしれない。


地図情報が外国語でしか表示できなかったら、ドライバーにルートを伝えられないかもしれない。


第三節


企業を車だとすると、データアナリストはカーナビのようなものである。


マーケットの中で、今自分(企業)がどこにいるのかを教えてくれる。


目的地を設定すれば、そこへの適切な行き方を示してくれる。


しかし、目的地を決めるのはカーナビではない。


もし、ドライバーがどこに行けばよいか迷っていたらどうなるだろうか?


カーナビでただなんとなく近隣情報を検索してばかりで、一向に出発できないかもしれない。


本来の目的地とは異なる適当なランドマークなどにとりあえず向かってしまうかもしれない。


目的地を目指すはずが、単なるドライブを続けるだけになってしまうかもしれない。


第四節


企業を車だとすると、データアナリストはカーナビのようなものである。


マーケットの中で、今自分(企業)がどこにいるのかを教えてくれる。


目的地を設定すれば、そこへの適切な行き方を示してくれる。


しかし、カーナビは超能力者ではない。


ドライバーからテレパシーで目的地を読み取って自動的に設定してはくれない。


目的地に一瞬で移動させてはくれない。


空を飛んで、道や障害物や信号や他の車を無視できるようにはしてくれない。


本来の車以上の性能を引き出してはくれない。


解説


データアナリストの例えについて、今回はちょっと毛色(経路)を変えてポエム風に書いてみました。


カーナビを本来の用途で正しく使いこなすということは、それほど難しいことではないかと思います。


しかし、データアナリストをどのように使えばよいのかはわかっていない、あるいは本来の機能以上のものまで求めてしまう企業や経営者は実際に多いのではないでしょうか。


データアナリストの役割は、カーナビとドライバーと地図データの関係に似た部分は多少なりともあると思うので、その役割を理解してもらう一助にもしなったら良いな、なんて考えてみました。