データアナリストのスキルセット

データサイエンティストに必要なスキルセット


データサイエンティストに関してのスキルセットは、データサイエンティスト協会が参考となるものを策定しています。

一般社団法人 データサイエンティスト協会


先日、プレスリリースにて最新のスキルチェックリストが公開されました。


データサイエンス力、データエンジニアリング力、ビジネス力の3領域で500以上!ものチェックリストが用意されています。


今やデータサイエンティストといっても様々な業界、業種の領域にて多様な活躍をされている人たちが多いので、必要なスキルセットの共通のガイドラインをつくろうとしても、どうしても抽象的な表現が多くなってしまったり、あるいは関係しそうなものはとりあえず盛り込まざるを得なくなり冗長的になっている風に感じました。このチェックリストの策定にかかわった方々の苦労がしのばれます。


これを利用する側からしても、500以上もあるので読むだけでも大変です。


またデータサイエンス力のところなど具体的な手法等の理解を問うものはスキルの可否も判別しやすいのですが、抽象的な表現や基準が明確でない項目も多くそれらは可否の判断に悩まされます。


例えば以下のチェック項目とか。


「ビジネスにおける論理とデータの重要性を認識し、分析的でデータドリブンな考え方に基づき行動できる」


なんとなくできているだろうという人が多いと思いますが、根拠を示せと言われるとちょっと考えてしまいます。


もうひとつ棟梁レベルの例です。


「プロフェッショナルとして、作業量ではなく、生み出す価値視点で常に判断、行動でき、依頼元にとって真に価値あるアウトプットを生み出すことをコミットできる」


これも重要な項目ではありますが、できるかどうかはなかなか客観的に示しづらいですね。またこれは棟梁レベルなので、みんながみんなできていると主張してしまうと達成が簡単な項目に見えてしまうので、そういう意味でもやはり判断に悩まされます。


このリストをうまく活用されている企業やチーム等あれば、ぜひ事例を知りたいです。


マーケティング領域のデータアナリストに必要なスキルセット


通常は業務内容や求められる役割等によって必要なスキルセットも異なってくるので、なるべくなら業務別に分かれているのが良いかと思います。


ということで、とりあえず私の経験業務の範囲からざっくりしたデータアナリストのスキル要件(マーケティング領域)をまとめてみました。


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基本的に中身は柔軟に変えやすいように、スキル要件のところはまずはガイドラインのみとしています。


中身の例としては以下のような感じになったりするでしょうか。必要とされる具体的な業務知識や統計知識なども盛り込んでも良いと思います。なお、LV3は本来のデータアナリストとしての業務を少々逸脱してる感も否めないのですが、データアナリストのスキルをさらに活かして、より大きなビジネスインパクトをもたらす方向として設定してみました。


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なお、こちらは私が実際に使用しているものではありませんのでご注意下さい。(似たものは一部資料等に使ったりしてますが)


実際に利用する場合には、きちんと人事評価等とも連動させないとあまり意味のないものになりますが、私自身人事評価制度を変更したり働きかけたりできる権限や立場にいるわけではないのと、評価はデータアナリストとしてのスキルセットが全てではないので、そのままでは難しいのでしょうね。


ということで、以上のスキルセットはあくまで私の単なる妄想に近いものですが、分析チームがあるところでは何らかのガイドラインフレームワーク的なものは作られているのではないでしょうか。


そうしたものがどんどん共有され、データ分析の仕事が世の中により理解されやすくなった世界もついでに妄想しときましょう。