ハンマーを手にすると全て釘に見えてくる

色々と分析手法を学ぶとそれを使ってみたくなると思います。


顧客の分類をするときに、とりあえずありもののデータを突っ込んでクラスター分析にかけるということをしていた時期が私にもありました。


またデータがあると聞けば、とりあえずそのデータを分析(確認)したくなる人もいるでしょう。


顧客データの属性が掲載されたレポートが共有されると、同じように自分の業務レポートにも顧客属性を掲載しようとする人もたくさんいました。(今もいそうですが。。。)


半ば条件反射のように思考パターンが固定化されていると、当然ながら他の考え方を受け入れることや視野を広げて考えることもやりにくくなります。


データ分析職はデータという客観的なものを扱うので比較的バイアスがかかりにくいかもしれませんが、それでも「データがないと分析できない」「目的がはっきりしないとデータ分析する意味がない」などといって、it's none of my business な対応をする人もたまにみかけます。


データがない状況でできそうなことは何かないかと取り組んでみた、目的がはっきりしてない状況でクライアントとどう合意形成したか、といった経験がないとなかなか先に進めないものではないかと思います。


データ分析をする人には論理的思考にみられる客観的な視点も必要ですが、その客観性が非常に狭い範囲で限定されてしまっていると、単に視野が狭いとか思考停止していると言われるだけです。


視野の広さも身に着けるために、色々チャレンジしてみるのも大切なことでしょう。


「それはデータアナリストの仕事ではない」、「自分の仕事は機械学習モデルの作成とチューニングだけだ」などのようはセリフはなるべく使いたくないものです。


もちろん最初は学んで身に着けた自分の武器でやってみるのもよいと思います。しかしそれでうまくいかない場合は、諦めるのではなくて次に他の視点でできることがないか考えられるかどうかです。


ちなみにタイトルの意味は、なんでも自分の得意な視点や考え方で進めようとする(状況等に合わせて柔軟に考え方を変えるべし)ということです。


元はアメリカの有名な心理学者(マズローさん)の言葉らしいです。