簡単BIシステムで作業効率化

Redashの紹介


今の仕事ではRedashをよく使っています。


redash.io


RedashはオープンソースのBIソフトウェアです。


WebからSQLを書いて、結果を表・グラフ・それらを組み合わせたダッシュボードなどで可視化できます。


上記の公式サイトのデモ動画を見るとどのようなものかイメージしやすいのではないでしょうか。


高機能なBIツールほど色んなことはできないとは思いますが、ちょっとした可視化やデータの共有であればこれで十分過ぎるくらいの有用なプロダクトだと思っています。


実際に色んな企業で事例を耳にしますので、とある界隈ではひょっとするとNo1シェアになっていても不思議ではないくらい普及しているのではないでしょうか。


高価なBI製品を導入したけどいまいち使いこなせていないとか無駄になっていると考えているところは、こうした手軽なツールに切り替えてみるのもおすすめです。


Redashの使い方


本来はBIツールとして、KPIなどの指標を日々確認するために使うものかと思いますし、実際にそのようにも使っています。


ただ、ちょっとしたデータの確認や共有にも使えるので、その辺りの作業コストを削減することにも使えます。


いくつか紹介してみます。

KPIの分析効率化


KPIとしてモニタリングしている指標が下がっていたりすると、原因調査を行う必要が出てきます。


その際にはKPIの深掘りを色々と行うと思います。


KPIをさらに細かく分解して見てみたり、別の切り口や条件で再集計してみたり。。。


その辺りの作業をクエリとして保存しておくと、また今度KPIの変動の調査を行う必要が出てきたときに、素早く同様の調査を行えますので、問題の切り分け作業が効率化できます。


こうした作業は本当に属人化されていることが多く、行った本人でさえ過去どうやったっけ?と忘れてしまっていたりするので、時々自分あるいはチームの調査や分析のパターンを棚卸して、よく使うものは保存して再利用しておけるようにしておくのがおすすめです。


データ検索システム


色んなデータを手軽に検索できるシステムとしてもRedashは使用可能です。


例えばとある商品の仕様をちょっと確認したいときなどに、都度SQLを書かなくてもすぐに調べられて便利です。


あらかじめ商品マスターテーブルの検索用クエリを作っておけば、パラメータも設定できるので、条件を変えて検索しなおすのも簡単にできます。


私は商品マスタの他にも色んなマスタテーブルなどを手軽に検索できるクエリを作ったり、とあるIDをパラメータにセットすればその各種履歴が表示されるようにしておいたり、分析途中などでよく行う調べものをクエリ化していました。


データの納品、報告の効率化


データアナリストをしていると、データの抽出・集計の依頼を受けることがあります。


定期的に発生したり、別の人からも似たような依頼が来たり、提出したものを見てもう少し条件を変えて再度依頼されたりすると、その都度作業するのはあまり効率的ではありませんよね。


昔はデータを提出した後依頼者が自由に分析できるように(細かいニーズの対応は自分でやってもらうように)、必要なローデータを抽出してエクセルに貼り付け、別シートにピボットテーブルを作ったり、条件指定できるセルを作ったりもしてましたが、メンテナンスが面倒でした。


Redashを使うとその辺りのBIレポートをちゃちゃっと作ってWebで共有できるので、依頼者のニーズに応えるのがかなり省力化されます。


複雑なものでなければクライアントが自分でSQLの一部を修正してくれたりするようにもなったりしますので、彼らの分析リテラシー向上にも良いのかもしれません。


Redashの課題


Redashは有用なツールですが、課題がないこともありません。


今のところクエリのバージョン管理などは直接できませんし、色んな人がクエリやダッシュボードを作成して数が増えると似たものが乱立してどれを見れば良いのかわかりにくくなります。


細かい点でももう少しこういうことができたらいいのにと思うこともなくはありません。


でもオープンソースでどんどん機能改善されていったりするので、将来に期待しています。



とりあえず今回はRedashを紹介しましたが、他にも作業効率化できたりする便利なツールが出てくればどんどん取り入れていきたいですね。